四十肩・五十肩でお辛い方へ
2019/12/05
「五十肩」は正しくは「肩関節周囲炎」と言います。
その名のとおり「肩の関節周囲に炎症が起きる」のですがなぜ「五十肩」と呼ばれるようになったのか?
その理由は、単純に「五十代の患者さんが多かった」からだそうです。
ただ、最近では四十代、三十代の方も増えてきています。
さて、原因ですが年齢を重ねるに従って肩関節の筋肉や軟部組織に退行変性(筋肉が傷みやすくなる)がおこり、その部分に弱い刺激などが繰り返し加わることで炎症が起こって発症すると言われています。
特に目立った原因は思い当たらないと言われることがほとんどで日常生活での家事や掃除など今まで問題なかったことが繰り返され、負担となり起こります。
•五十肩の2大症状
①痛み(肩を動かす時の痛み、寝ているとズキンズキンとうずく夜間痛など)
②可動域制限(肩が挙がらない、後ろに腕を回せないなど)
などが主な症状になります。
•治療期間はどのくらいかかるか?
「五十肩」が改善していくまでには3つの「段階」があります。
○炎症期:2週間~1ヶ月
強い痛みがあり運動時の痛みだけでなく安静時痛や夜間痛も出る。
動かす範囲が狭くなり肩を動かすことができにくくなる。
炎症期の治療→痛みを取り除くことを最優先でおこなう。
○拘縮期:2~3ヶ月
徐々に痛みは少なくなるが動かせる範囲は狭い。
拘縮期の治療→痛みの許せる範囲で可動域を広げる治療を行う。
回復期:2~3ヶ月
ほぼ痛みも無い状態で日常生活で肩をかばうことも少なくなるが可動域制限がやや残る。
回復期の治療→どんどん可動域を広げる治療を行う。
「治療してもそんなにかかるの〜?」「治療しなくてもそのくらいたつと勝手に治るんじゃない?」と思う方もいると思います。
実際、治療しなくても痛みを我慢していれば自然治癒力で「炎症期」「拘縮期」「回復期」と徐々に治っていきます。ただ、痛みが少なくなると日常生活に大きな支障をきたさなくなるので肩が挙げにくいなどの症状が残っていたとしても「炎症期」のすごく痛かった時と比べると良くなっているから多少、症状が残っていても慣れてしまいます。
何も治療しなかった場合ほとんどの方は可動域制限など何らかの症状が残ってしまっています。
そのうち治るとほおっておくのではなく積極的な痛みと可動域制限に対する治療が必要です。
施術内容
痛みが強いと動かせないので肩周囲の筋肉が収縮して固くなります。この固くなった筋肉(トリガーポイント)をほぐしていきます。
肩を動かす時は鎖骨や肩甲骨など肩関節以外の動きも必要になってきますので痛く無い範囲で関節を動かして可動域を広げていきます。